にこにこ会

立ち上げにまつわる物語

vol.5


高崎さんが保育者を引き受けてくれたときの話

2007年の秋、来年度入会希望者の問い合わせが多く、現状のクラス体制では受け入れられないような状況になって…。

栗原:広報係だった私の所に問い合わせがたくさんあって、このままだと受け入れられなくなるからどうしよう、と会議の時にみんなに投げかけたんだよね。

水澤: その年はすでにOBの弟妹の入会希望が多くて、自主保育未経験者の親子がほとんどいない状況だったよね。仲間内みたいな感じになって、もっと裾野を広げ て、いろんな人に自主保育の良さを知ってもらいたいと思っているのに、希望者を受け入れられないような状況にジレンマを感じていて。

二馬:第3子を入れている私たちが当たり前のようにいることに、申し訳ないような気持ちになって…。

水澤:その会議の帰り道考えたんだよね。せっかく興味を持って来てくれた初めての人を断るなんてしたくない! それには、自分が辞めて新しい会を立ち上げるか、または新しい保育者を探してきてクラスを増やすしかないかなと。

二馬:でも、上の子がやんちゃおに行っているし、掛け持ちで新しい会を立ち上げるのは無理だってすぐに思ったよね。

水澤:そうそう…。で、私はその足で高崎さんちへ行って、お茶のみながら、今にこにこ会がこんな状況何だという話をして帰ったの。ちょっと顔色見つつ。

二馬:中村さんやみんなと、保育者がもう一人いたら新しい人も受け入れることができると話したんだっけ。

水澤:みんなもそう思っているなら!!と、その数日後に「保育者見つかんないんだよね」って、すごく困ってるんだ〜って高崎さんに相談しに行って、さらに後日もう一回訪ねて「保育者やってくれない?」ってお願いしたんだ。

高崎さん:私は自分の子育てがこんなに楽しくできたのは、ほんとに自主保育のお陰だと思っていて、ちょうど自分が自主保育が終わった時にこういう話がきたのは、ご恩返しの時期が来たのかな〜と思って引き受けました。

栗原:なんで高崎さんに声かけたの?

水澤:高崎さんとは昔からの友達なの。にこにこ会のたち上げメンバーで、保育園をつくりたいっていう夢を話してくれたこともあったしね。やっぱり立ち上げた人になんとか帰って来てもらえないかと思って。

高崎さん:にこにこ会作っちゃった以上責任とらなきゃ! みたいな。

二馬:実際やってみてどうでしたか?家族の反応は?

高崎さん: 家族は特に子どもが喜んでくれました。学校休みの時参加できるし。でもやってみると体力的にも精神的にもけっこーキツイなーと。黒川さん巻きこんじゃって ホントに申し訳なかったと謝りたい気持ち。でも同時に保育者やってない時にはピンとこなかった「子どもから力をもらえるのよ〜!」という黒川さんの言葉を すっごく実感できました。どんなに疲れていても子どもたちといると元気出ます。家帰るとバッタリ倒れるけど。

水澤: そうよね、卒会しちゃうとやっぱ、どうしてもお山から足が遠のいちゃうから、自主保育育ちの子どもたちだけに、よろこんでくれたのね。引率については、母 親の立場と保育者立場では、まったく意識が違ってくるということなのでしょうね…。改めて、まだまだ手のかかるお子さんを抱えた高崎さんをはじめ、一生懸 命保育に携わってくださっている中村さん、黒川さんに心から感謝!!大変ですが、私たちの孫の代まで!?(笑)よろしくおねがいしま〜す。


編注:二馬(ふたば)さんは、にこにこ会・やんちゃお出身、二男一女の母です。

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