にこにこ会







立ち上げにまつわる物語

vol.1
 
これから連載していくこの文章は、
にこにこ会の立ち上げにまつわる物語です。

2009年度の新入会員を聞き手に、
保育者を含めた複数の語り部達が、自由に想いを語っていきました。

これは決して、当会の公正無私な足跡というわけではありません。
活動をすごしてきた母たちそれぞれに、それぞれの思いがあったはず。

けれど、どうか願わくば、
この記録が、自主保育を始める方々にとっての、
ささやかな『ともしび』となりますように、
また、仲間を得るための励みとなりますように、
………と、祈りつつ、はじまり、はじまり。

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出演者

なかよし会
1985年発足、2〜4歳児対象の自主保育の会。
保育者相川明子さんが自主保育関係者に与えた影響は計り知れない。

やんちゃお
1999年、なかよし会出身の親たち5人で発足。
5・6歳児対象の自主保育の会。

中村さん
にこにこ会一人目の保育者。一女の母。
元幼稚園教諭。なかよし会出身。

黒川さん
にこにこ会二人目の保育者。一男二女の母。
なかよし会、にこにこ会、やんちゃお出身。

高崎さん
にこにこ会三人目の保育者。一女一男の母。
にこにこ会立ち上げメンバー。やんちゃお出身。

 
鎌上
二女一男の母。にこにこ会立ち上げメンバー。
3人の子すべてにこにこ会。

栗原
二男一女の母。3人の子すべてにこにこ会。
現代表。在会歴、歴代最年長7年!

水澤
三女の母。なかよし会、にこにこ会、やんちゃお出身。

新人母
聞き手の2009年度新規入会母5人。

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*この文章は2009年10月2日に行われた座談会を元に、再構成した。

 にこにこ会が発足された1999年より14年も前の1985年、自主保育グループ「なかよし会」が同じ鎌倉の地に生まれました。
 
 特定の園舎を持たず保育者、当番の母が引率し自然の中で子どもたちを育てるその保育スタイルは、保育者相川さんと、その呼びかけにより集まった母たちとの手作りの自主保育として始まり、今日まで20年以上続いてきました。

「自然の中で我が子を仲間と共に遊ばせたい」、このごくシンプルな親たちの思いでにこにこ会ははじまりましたが、その陰には「なかよし会」と「相川さん」との出会いがあったからこそ。

 では、そのあたりのことから、お話しいたしましょうか。
      
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一同:よろしくお願いします。
 
水澤:1999(平成11年)年9月に深沢行政センターで『遊びを通して子育ちを考える会』が開催されました。

(当時の案内より)
「子育て、子そだちを考えよう 
 〜遊びや、ワークショップなどを通して、子育てを一緒に考えてみませんか?」

1回目)オリエンテーションと鎌倉市の育児支援の紹介
     講師/主任児童委員と市民健康課の保健師

2回目)子育てサークルの活動紹介
     なかよし会、やんちゃお、他1グループ

3回目)子どもの日常生活で大切な事
     講師/家庭教育研究所研究員

4回目)自然の中で遊ぼう(集合場所・鎌倉中央公園)
     指導/自主保育グループ(なかよし会・やんちゃお)

5回目)交流会(意見交換)
     助言者…相川明子(主任児童委員)
(親:18名、子ども20数名参加。講座の時は託児があり、母はゆっくりと話を聞くことができた)

にこにこ会を立ち上げた皆さんは、このセミナーの中で紹介された『なかよし会』の話を聞いて、ものすごく感銘を受けたと聞いています。でも、いざなかよし会に入りたいと思ったら入れなかったとか・・?

鎌上:申し込んだけど入れなかった方もいたみたいです。

新人母:要するに、なかよし会はすでに定員いっぱいで入れなかった。それで、頭にきて?

一同:(笑い)。

中村さん:カチンときたの、カチンと(笑)。

栗原:にこにこ会ができたのは怒りのパワーが元か(笑)!

高崎さん:子育て仲間がほしい!という私利私欲で!!

鎌上: 立ち上げメンバーには、いろいろな方がいたと思います。セミナーに来る前から『土の子育て』を読んで自主保育を勉強されて来た方や、自主保育はよくわから ないけど皆で集まるのがおもしろそうと思った方、親子の友達作りがしたかった方、なかよし会ややんちゃおの話を聞いて「やってみたい!」と思った方、自主 保育まではいかなくても自然の中で友達と遊ぶ事に魅力を感じた方…、思いは皆それぞれだったと。

新人母:でもその時に居合わせた方々で新しい会(にこにこ会)を作るってことになったわけじゃないですよね。後日連絡し合ったんですか?

鎌上:いや、私の記憶だと10月14日、セミナーの最後の交流会で「自主保育に魅力を感じた」とか「自主保育をやってみたい」「(交流会の前の回にやった)外遊びが楽しかった」という意見が多かったんです。そうしたら、その時助言者としていらしていた相川さん(なかよし会保育者)が「あなたたちも自分たちでやってみたら」っておっしゃって。
それで、高崎さんともうひと方が中心になって「やりたい人いる?」「じゃ、名前書いていって〜」とか、なんかそんな感じで。

高崎さん:「じゃ、書こう〜!!」 とか言ったような気がするー。

一同:あぁ(納得)。

鎌上:そして、これだけの方が集まったんです。(名簿を出す:親10名・子ども12名)

一同:おお!(感動)。

鎌上:次、じゃぁ、中央公園で集まる?ってそんな雰囲気で。

一同:ほうう。(感心)。

新人母:全然知り合いじゃない人と一緒に、とりあえず自分が言い出して集るって、抵抗なかったんですか?

高崎さん:だって、旦那の土地へ嫁に来た時点で全然知り合いじゃない人ばっかりだもんねぇ。

鎌上:そうそう。友達同士では一切なかったんです、これ。

新人母:そうしないと(努力して集らないと)子育て仲間がいない?

先輩母一同:全然いない(笑)。

鎌上: 私も当時、深沢地域に引っ越してきたばかりで。公園に行ってみても子どもがいなくて、親子の友達作りの場を求めていました。自主保育に興味があった方はも ちろんですが、子育て仲間が近所にいない。それでも一歩家から外に出たい人がそのセミナー(遊びを通して子育ちを考える会)に集まったんじゃないでしょう か。そして1999年10月26日、中央公園に集まり第1回目の活動が行われました。ここからが「にこにこ会」の始まりとなります。この時点で名前を連ね ていたのが親子総勢30名(親:14名・子ども16名)。紹介により、セミナーのときよりちょっと人数が増えました。

☆活動第一回目のレポートはこちらをクリック

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